アレルギー性鼻炎とは
即時型のアレルギー疾患です。アレルギーを起こす物質(アレルゲン)に暴露されるとすぐに症状が起こります。くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。花粉などによる起こす季節型と、ダニなどによる通年型に分けられます。
検査および診断
まずは問診が非常に大切です。いつからどのような症状があり、何によってその症状は起こるかなど詳細にお聞きします。さらに血液検査で特異的IgE抗体測定を行い診断につなげていきます。そのほか、皮膚テスト、誘発テストなどもあります。
治療
抗原回避
アレルゲンから回避することで症状の発症を抑える方法です。具体的にはマスクやメガネを使用したり、部屋の換気、寝具の手入れなどをしながら自然治癒を期待します。
薬物治療
抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬などを使用します。特に抗ヒスタミン薬は副作用のすくない第2世代を使用します。ほかにステロイド点鼻薬、ステロイドの全身投与を行う時もあります。
その他、アレルゲン免疫療法や手術などもあります。
免疫療法
歴史は古く、アレルゲンを体内に取り入れることで症状の発症を抑える治療です。少ない量から始め長期間投与し、アレルギー症状を緩和させる治療です。皮下投与や舌下投与の2種類があります。舌下投与は外来管理ができるため導入しやすい利点があります。皮下投与、舌下投与ともにアナフィラキシーといった重篤な副作用が起こる可能性があり、十分な説明を同意の上投与を開始することが必要となります。適応はスギアレルギーとダニアレルギーです。舌下錠の場合、年齢は5歳から65歳くらいまでが適応です。投与期間は2~5年は必要です。毎日舌下に1~2分完全溶解するまで保持します。投与によりショックの既往のある方、重症喘息の患者さまは原則禁忌、β遮断薬使用患者さま、担癌患者さま、妊婦の方は慎重投与となっています。そのほか、使用上注意点があります。さらに詳しいことはご相談ください。