食物アレルギーとは
食物摂取により引き起こされた免疫反応が体に悪影響を及ぼすことです。食品を食べたり、吸い込んだり、皮膚に触れてもアレルギー反応が起きることがあります。
種類
- 新生児乳幼児消化管アレルギー
原因のほとんどが牛乳(ミルク)です。摂取後数時間たってから嘔吐、血便、腹部膨満などが起こります。1歳から2歳ごろには良くなっていくケースがほとんどです。しばらくはミルクを除去し、アレルギー用ミルクを使用します。 - 食物アレルギーが関与しているアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎を合併している食物アレルギーのタイプ。 - 即時型食物アレルギー
摂取すると30分くらいで症状が出る。アトピー性皮膚炎を合併しない。原因食品は卵、牛乳、小麦が多い。 - 特殊型
①口腔アレルギー症候群
主に果物を摂取したあとに、口唇や口腔内が腫れる。
②食物依存性運動誘発アレルギー
摂取後、運動をすることでアレルギー反応が誘発される。食後2時間くらいの運動で誘発される。
症状
重篤な症状としてアナフィラキシーがある。アレルギー反応が全身の臓器に及んでしまう危険な状態です。
検査および診断
まずは問診から初めて行きます。詳しい問診で原因食品の目途をたて血液検査で特異的IgE抗体を測定します。必ずしも血液検査が正確な値を示すことがないため確定診断のため食物経口負荷試験を行うことが多いです。実際に原因と考えられる食品を食べて確かめる方法です。アナフィラキシーが発症してしまう危険性があるため通常は入院して行うことが多い検査です。
治療
検査で判明した原因食品を制限することで症状の発症を防ぎます。卵、小麦、牛乳については実際に少しずつ食べていくことでアレルギー反応を抑制する治療が行われます。食物経口負荷試験で症状は出なかった量を少しずつ増やして食べていきます。検査同様アナフィラキシーの可能性があるため慎重に進めていく必要があります。救急対応がすぐにできる病院で進めていくことが多いです。
このページのイラストはすべて出典:(公財)ニッポンハム食の未来財団ホームページより改変した